トロイメライ・キスD

「トラップ!」
心配そうに走り込んできたのは、黒髪でショートの短髪。
胸元の大きく開いたセクシーかつ動きやすそうな服装の彼女。キム・ジンガーだ。
彼女は躊躇することなく彼にキスをした。
すると・・・・


なにも、起こらない。
「これって、トラップの最愛の人が、あたしじゃない、ってこと・・・・?」
キムは相当ショックだったようで、その場にへなへなと座り込んでしまった。
続いてマリーナ。
「100パー、あたしじゃないと思うけどね!まあ、ガキの頃遊びでよくやってたし」
と、軽くキス。
これも反応なし。

なんだろう。
誰かがキスをしていくたんびに、胸がぐじゅぐじゅする。なんなのよ、これは・・・・

「今日はもう遅いし、みんな休もう」
リーダークレイの発案で、寝ることになったのだけれど。
私は妙に胸騒ぎがして、つきっきりで看病することにした。

「ねえトラップ、あんたの最愛の人って、誰・・・」
よく見ると、端正な顔立ちしてるんだな。
女の子がキャーキャー言う訳もなんとなくわかる。黙ってれば。
そっと、その額に触れる。

ダメ元で、してみよう。
トラップを、助けたい。
私はそっと人生二回目の唇を重ねた__