トロイメライ・キスA

「っつてー」
「あたり前です!ここの宿賃だってばかにならないってのに」
「なー」
「なによ」
「今日、天気いいし、どっかいかねえ?」
カジノで稼いだらしく、機嫌のいい彼はそう言い放った。
「トラップあんちゃん、どっか連れってってくれるデシか?」
「やったおう!ルーミィもおんも出たいおう」
「んじゃ、決まりだな!」
機嫌のいい彼の決定で、我々一行は近くの公園へ行くことになった。
これが、悲劇の幕開けになるとも知らずに・・・・


「わーい!おんもおんも」
「気持ちがいい天気だな」
いつの間にか帰ってきていたクレイも合流。
私たちは作って来ていたサンドイッチを広げた。
「パステル、これ、うまいよ」
ノルも上機嫌。
「おっと!手頃な木があるぜ」
サンドイッチをほおばるや否や、するりするりと近くの木を登って行ったトラップ。
ほんと、子供みたい。
「ルーミィしゃん、くすぐったいデシよ?」
二人は相変わらず平和にじゃれ合っている。

と、木に登って行ったトラップが戻って来ない。
みんな心配になってきて、下まで行って見た。

ドスン
「ちょっと、トラップ大丈夫〜!?猿も木から落ちるっていうけど・・・・」

その途端、シロちゃんの目が緑色に光り出したではないか!
「危険が危ないデシ!!」